札幌市中央区 札幌駅前の     中沢歯科

  
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  難症例の義歯:(1)フラビー・ガム
 
 上顎の顎堤(土手)の吸収が顕著、しかも残った部分はコンニャクのように軟らかく強く押すと疼痛がある症例です。このような歯茎の状態を専門的には「フラビーガム」といいます。義歯を入れて食品を噛むと痛く、しかも落ちやすいのでこのような多くの方が市販の義歯安定材を使用されていますが問題の解決には至っていない場合がほとんどです。

 噛むと痛いので食事は軟らかいものばかり、極端な場合は食事中は義歯を外し、それ以外は見栄えが悪いので入れているといった話も聞いたことがあります。
 
  型どりした時は吸着するのに義歯が完成すると落ちるということが多いです。患者さんももちろん大変ですが、歯医者泣かせでもあります。でも解決方法がないわけではありません。

健康保険で作ることができます。
  
 
    
初診時のお口の様子:
上顎の歯茎(顎堤)の吸収が著しく、しかもグニャグニャです
典型的なフラビーガムの症例です。
●左の写真をご覧ください。下顎がとても大きく見えます。しかし上顎に歯があった頃から下顎が大きかったというわけではありません。これは上顎の土手(顎堤)が著しく吸収してしまって下顎の歯のアーチより小さくなってしまった結果なのです。

●下の写真は義歯を入れない状態の唇です。頬や唇にまったく張りがないですね。見えているのは下顎の歯です。上唇は歯がないと内側へ落ち込んでしまい自然に口が開いてしまいます。義歯を入れることで唇に張りが出ます。後の写真と比較してください。

●義歯は失われた歯と骨を補うものです。したがって吸収が大きければそれだけ義歯の体積を増やす必要があります。しかし現実にはこのような患者さんはボリュームがなく、必要な部分まで覆っていない義歯を入れてらっしゃるのがほとんどです。







完成した義歯:
ちゃんと食事ができます。義歯安定材も必要ありません。秘密は?(その1)
前側がぶ厚いけれど・・・・。
●義歯は失われた歯と骨を補うものです。研究、診断用に型どりをしたものをもとにもとの顎の骨や歯の様子を推測しました。しゃべったり、食事をしても外れません。すごく厚く見えますがお口に入れてみるとそうは見えません。次の写真をごらんください。

完成した義歯を装着:
左:自然な歯並びになりました。  右:唇の張り具合も自然です。

ちゃんとご自身の歯が並んでいるように見えますね。

もともとあったように歯の位置や骨の状態が再現されると唇の張り具合も自然になります。シワも浅くなり若々しい感じになりました。

完成した義歯:
ちゃんと食事ができます。義歯安定材も必要ありません。秘密は?(その2)
前歯がぜんぜん噛んでいないけれど・・・・。
●前歯が下の歯と当たっていなくても大丈夫です。前歯付近の土手(顎堤)が軟らかいので前歯や小臼歯がはじめに噛みあうと義歯はかんたんに回転して後方から外れてしまうのです。
●逆に奥歯が先にしっかり噛に合うようにしておくと義歯は吸い付き、後ろから外れることはありません。
●これじゃ前歯で噛み切れないとお考えの方が多いと思います。大丈夫!下顎を前に出したところでちゃんと下の歯とこすれ合うように歯を並べ、調整してあります。